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大麻はやっぱり子作りに良くない

 先月からアジアで初めてタイで医療用大麻が合法化されたというニュースがありましたが、米国ではすでに38州で大麻の医療用使用が認められており、うち19州では娯楽目的での摂取も許されています。医療用大麻は難病の多発性硬化症や慢性神経痛などで効果があるとされていますが、広く使用されるようになると、一方でその副作用も気になってきます。この最新ニュースでも以前に大麻の精子に対する影響についての論文を紹介しましたが(マリファナ(大麻)が精子に良いかも!?)。今回ご紹介する論文は、大麻やその成分が精子や精巣および生殖に関わるホルモンなど男性不妊の原因となりうるものに影響するかを調べた論文をまとめて検討したものです(Cannabis and Male Fertility: A Systematic Review. Journal of Urology 2019; 202: 674-681)。

 大麻成分が作用する受容体は精子にもあることが分かっていますので、精子にも何らかの影響があることは推測されますが、これまでのデータをまとめてみると、精子の濃度、運動率、生存率、それに正常形態率にも悪影響があり、さらには精子と卵子の受精能力や卵子内に入っていく力も障害されるようです。

 動物実験では精巣や精子を造っている精細管の萎縮も報告されています。性機能も障害されるようで、短期的には性的興奮を増強させることがありますが,勃起の機能が低下する可能性が指摘されています.

 結論としては、大麻はやっぱり不妊の原因になりうるようです。最近、大麻に含まれるカンナビジオール(CBD)が美容や健康に良いと一部で話題になっていますが、CBDはTHC (人に高揚感を与える成分)とは違って合法で精神活性作用はありませんが、THCと同じ精子の受容体に作用します。CBDの精子に対する作用は分かっていませんので、これも子作り期間中は止めておいたほうがいいでしょうね。

助川 玄
恵比寿つじクリニック

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