男性不妊の恵比寿つじクリニック
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新型コロナウィルス感染で精子の状態が悪くなる!?

いま世界は新型コロナウィルス(COVID-19)の大流行により、危機的な状況に陥っています。
わが国でも感染者が激増して、医療提供体制は逼迫し、大切な命が失われていますが、できる限りの感染対策をして暮らしていても、感染のリスクをゼロにはできません。

このような社会情勢のなかでお子さんを望んでおられるご夫妻は、
・新型コロナウィルスに感染したら授かる子供に問題が起きるのではないか?
・新型コロナウィルスは精子や卵子に影響しないのか?
・子作り中に新型コロナウィルス・ワクチンは接種して良いのか?
などの不安を抱えておられ、これらの質問を毎日のように受けます。

HIVウィルス、ムンプスウィルス(おたふく風邪)、B型・C型肝炎ウィルスなどは精子に悪影響をおよぼす可能性があることが知られていますが、今回ご紹介する論文では、新型コロナウィルス感染からの回復後に唾液・尿・精液のPCR検査を行い、同時に精液所見を調べています(Semen impairment and occurrence of SARS-CoV-2 virus in semen after recovery from COVID-19. Human Reproduction 2021; 36: 1520–1529)。

2回の鼻・咽頭ぬぐい液PCR検査で陰性が確認された43人の新型コロナ感染男性(33~59歳)について、唾液、尿、精液のPCR検査と精液検査を行ったところ、驚いたことに8人(18.6%)が無精子症で、3人(7.0%)は精子濃度が200万/ml以下の高度乏精子症であることが明らかになりました。
唾液・尿・精液のPCR検査についてはそれぞれ一人が陽性の結果でした。

まさに衝撃の結果です。
一般男性100人を調べると1人が無精子症、3人が高度乏精子症といわれていますが、新型コロナウィルスにかかった後は25%が無精子症~高度乏精子症でした。
この調査では、新型コロナウィルスに感染する前の精子の状態は不明ですが、無精子症については8人全員が、高度乏精子症の3人のうち2人は新型コロナウィルス感染前にお子さんを授かっておられます。

時間の経過とともに精子を作る働きは回復していくのかもしれませんが、新型コロナウィルスに感染すると一時的にせよ精子の状態が非常に悪くなるようです。
子作りにおいても、新型コロナウィルスの感染予防と重症化阻止がとても大事であり、ワクチンは積極的に接種するほうがよさそうです。

助川 玄
恵比寿つじクリニック

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