男性不妊の恵比寿つじクリニック
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メディア紹介

大人の体 VOL.08(Gakken FYTTE11月号別冊) 2012.10掲載

大人の体 VOL.08(Gakken FYTTE11月号別冊) 2012.10掲載

刻々とタイムリミットは迫っている!!
夫婦で一緒に取り組む35歳からの不妊治療

不妊と聞いて、男性には関係なく、女性が産婦人科に通って
治療するイメージを抱く人が多いのではないだろうか?
でもその甘い考えが、実は不妊の大きな原因でもある。
出産年齢の高齢化が進む今、夫婦で取り組むべき不妊治療の現実に迫る。

女性だけの問題ではない不妊原因の48%男性

週2x半年間の性生活を指標とすべし
 新鮮な精子を生産する努力をすべし
 妊活は夫婦同時にスタートすべし

 晩婚化が進んだ現在、不妊が社会問題になりつつあるという。おなかに赤ちゃんを授かり、10ヶ月にわたり体内で育て、そして出産するわけだから、妊娠・出産というと、女性の問題というイメージがつきまとう。だが、男性専門の不妊クリニックを開業している辻祐治先生は、「その先入観が時間をとても無駄にしてしまう」と危惧する。
「真剣に子づくりを始めると、半年で約65%が妊娠します、残り半年で20%、1年間で85%が妊娠できます。つまりここで妊娠できなかった15%が不妊症なのですが、その妊娠できなかった原因の48%は男性にあるんです」
 さらに女性は、35歳から妊娠しにくくなり始めるいう。そこで、わが子を育て、ともに生きる夢を実現するために、男性には今、何ができるのか、知っておきたい不妊治療の現実を辻先生にお伺いした。

卵子の老化を止めることはできない

女性は35歳を境にして
急激に妊娠しにくくなってしまう現実

35歳までは夫婦共働きで、40歳までに授かればいいなんて、安易に考えていないだろうか?
ここでは卵子は老化し、女性が子供を出産できる年齢にはリミットがあることを解説する。

女性はいつまでも待てない
卵子は老化する

 男性の不妊原因の前に、女性の年齢と体について知っておきたい。 社会に女性が進出し、晩婚化が進んでいる現代日本。結婚の高齢化に比例して、初産の出産年齢も上がっているのが現状だ。2010年までは20代だった平均初産年令が、11年についに30代へと突入した。このままでは、不妊で悩む夫婦が増え続けると辻先生はいう。
「女性は35歳を境に、妊娠しにくくなるんです」
 そこには、卵子がつくられる過程が大きく影響していた。
「精子は日々新しく作られるため、男性が加齢による不妊を心配する必要はあまりないのですが、卵子は女性がお母さんのおなかの中にいる胎児のころ、卵巣に原始卵胞とう卵子の元がつくられます。この原始卵胞は、誕生後に新しくつくられません」
 つまり女性は生まれ持った卵子の数が決まっていて、それ以上新たに作られず、排卵のたびにその数が減る。また、新しくつくられないことは年々老化することを意味している。したがって25歳で排卵された卵子は若い卵子で、40歳で排卵された卵子は40年待った老化した卵子なのだ。
「出番を待つ間に、卵子は老化します。老化が進めば、体には不妊要因がなくても、受精しにくい、受精をしても着床しにくいなど不妊の原因になるのです。なので、高度な体外受精であっても妊娠の可能性は加齢により激減するんです。」
 そして、その老化の影響が現れるのが35歳。つまり女性の体には出産のタイムリミットがあるのだ。

自分は大丈夫だろうでは済まされない

不妊夫婦の約半分のできない原因は男性にもあることを知ろう!

射精ができていれば大丈夫! なんて軽く考えていると、実は精子の数が少なかったということもある、男性に起こりうる不妊原因。ここで主な原因をしっておこう。

自覚症状を感じない
多くの男性の不妊原因

 女性の体に卵子の老化というタイムリミットがあることはわかっただろう。では不妊原因の48%を占める男性不妊には、どのような症状があるのだろうか。
「男性不妊の多くが、乏精子無力症です。それは、数が少なかったり、動きが悪かったり、正常な精子が少ない状態です。男性不妊の75%が、この乏精子無力症だといわれています。」
 この乏精子無力症、射精の量が少ないのかというとそうではない。やっかいなことに、普通に射精はできるにもかかわらず、精液に存在する精子の数や動きの問題のため、自覚症状がまったくないのだ。そのためクリニックで精液検査をしなければ発見できないものだという。
「乏精子無力症のほか、精液に精子が1つも存在しない無精子症も、自覚症状がありません。勃起できないEDや射精できない遅漏などの症状以外は、自覚症状がないといっていいでしょう」
 卵子が老化する現実がある以上、自覚症状がないから大丈夫! と高を括っていると、男性自身が抱える不妊原因により、女性の出産適齢期を逃してしまうことに繋がってします。

まずは精液のチェックのみでOK!

女性より苦痛が少ないからこそすぐに受けたい男性の不妊検査

不妊検査と聞いて、痛みや苦痛をイメージする方も多いのでは!?
だが、男性の不妊検査はとても簡単なもの。怖がらないで済むように、その実態を説明しよう。

1時間で結果がわかる
痛みゼロの男性不妊検査

 自分自身が不妊原因を抱えている可能性が48%あるのだから、不妊治療に取り組む際は、男性も不妊検査を受けることが重要なのだ。だが、仕事の忙しさや、恥ずかしさ、性交渉ができる安心感から、検査を受けない男性が多いという。
「女性の不妊検査は痛みや苦痛を伴います。精神的は恥ずかしさも大きいものです。一方で男性の不妊検査は痛みはまったくありません。マスターベーションをして、1時間後には検査結果をお伝えできる、簡単なものなんです」
 検査で男性の不妊原因がわかれば、それに合わせた治療や、自然妊娠から人工授精や体外受精に切り替えるなど、赤ちゃんを授かるために、ベストは方法を選択することができるようになる。
「晩婚化の進んだ今、夫婦で一番確実な不妊治療を少しでも早く見つけることが重要なんです。そのためには、まず男性から不妊検査を受けることが必要です。それが、赤ちゃんを授かるための第一歩といえます」
 男性から不妊治療を受けるメリットは時間的なことだけではない。男性が率先することで、女性にかかる精神的なプレッシャーを楽にできることも覚えておこう。

自然妊娠から顕微鏡受精まで

検査結果を踏まえて取り組みたい
不妊治療3つのステップ

赤ちゃんがなかなかできないときには、不妊治療に取り組まなくてはならなくなる。
いくつもある治療の中から、夫婦に合ったベストは道を選ぼう

年齢により体外受精も含め治療法を検討しよう

 なるべく自然妊娠に近い形で赤ちゃんを授かることができれば、女性の体にも費用的にも負担は少ない。その理由から夫婦で取り組む不妊治療は、
 1.タイミング療法による自然妊娠
 2.人工授精
 3.体外受精
という3段階で行われる。
 だが、一方で女性の年齢も気にしなければならない。辻先生によれば、35歳を過ぎてから子づくりにチャレンジするなら、まず不妊専門クリニックを受診するのがいいという。
 不妊専門クリニックのよさは、不妊原因をはっきりさせ、そしてその原因に合わせて高度な治療への対応ができることだ。
「例えば、女性の年令によってはタイミング療法に取り組んでいる間も、卵子はどんどん老化してしまう。どうしても赤ちゃんが欲しいなら、受信後すぐに体外受精に取り組むなどの高度な治療の相談をできるのが、不妊専門クリニックなんです」
 とにかく、35歳からの不妊治療は時間との戦いだ。3段階という順番にはこだわらず、夫婦で最善、そして最短の子づくりにを選択してほしい。待望の赤ちゃん誕生の際には、このうえない人生の幸せが待っているのだから。

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