男性不妊の恵比寿つじクリニック
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第70回日本生殖医学会で当院検査士・中野が「乏精液症の精路超音波診断」について発表しました

 4月27日の第70回日本生殖医学会学術講演会(東京国際フォーラム)で「乏精液症の精路超音波診断」について発表しました。

 WHOの基準では精液の量が1.5ml未満であれば「乏精液症」と診断されます。精液の8割は前立腺の近くにある「精嚢」で造られているため、精液の量が少ない場合には「精嚢」を含めた精子の通り路(精路)に異常がある可能性がありますが、精液の一部や全部が膀胱へ流入してしまう「逆行性射精」でも「乏精液症」になります。

 323人の「乏精液症」患者さんについて、①精液中に精子がいるか、②逆行性射精があるか、③ホルモン(FSH)値の上昇があるかと、④超音波検査で見た精路の所見について検討しました。その結果、精液中に精子が認められず、逆行性射精もFSHの上昇もない患者さんの85%に超音波検査で精路に問題があることが明らかになりました。

 超音波検査は身体への苦痛や負担がないため安易に行われていると思います。日本超音波医学会・認定超音波検査士の立場からあえて言わせていただければ、超音波検査は検査するひとの技量によって情報量や正確性がまったく違います。精路に関しては詳しくみているところは当院以外にありません。当院では先天性精管欠損も超音波検査により初診時に診断可能です。これからさらに研鑽を積み男性不妊症の超音波診断精度を上げていくように取り組んでいきます。

中野和馬 
恵比寿つじクリニック

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