妊娠には精子の数,動き,形だけでなく、精子の質が影響しますが、精子の質をみるのに精子DNA損傷検査が行われています。精子のDNAが傷つく原因の一つに精索静脈瘤がありますが、精索静脈瘤手術による精子DNA損傷の改善と精索静脈瘤の程度に関連があるかをみた研究が報告されました。
昨年7月にTranslational Andrology and Urologyに掲載された論文(Varicocele grade does not correlate with the severity of sperm DNA fragmentation levels nor with the amount of improvement in DNA fragmentation following varicocele repair. Transl Androl Urol 2025;14:1904-1911)で、2016年10月から2024年1月までに、触診で精索静脈瘤と診断され、顕微鏡下精索静脈瘤手術の前と手術後3か月に精液検査と精子DNA損傷検査を行った116例を調べています。その結果、(1)精索静脈瘤の程度と手術前の精子DNA損傷の重症度には関連がない、(2)精索静脈瘤の程度と手術後3か月の精子DNA損傷の改善にも関連がないことが明らかになりました。
精子にDNA損傷があるなら、精索静脈瘤の程度にかかわらず手術したほうが良いという結論になるでしょう。精子DNA損傷検査はもちろん当院でお受けになれます。ぜひご相談ください。
2026-03-31
精索静脈瘤を手術すると精子DNA損傷の改善が期待できるが,精索静脈瘤の程度とその改善度には関連がない
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