男性不妊の恵比寿つじクリニック
男性不妊の恵比寿つじクリニック
男性不妊最新ニュース

子作り期間中はブリーフを捨てて、デカパン(ボクサーパンツ)にしよう!

以前から、精子を作る細胞は熱に弱い。子供が欲しいなら、精巣(睾丸)は温めてはいけない。だから長湯は駄目、下着はピッチリ(ブリーフ)よりデカパン(ボクサーパンツ)が良いといわれてきましたが、ついにそれを証明した論文がでました(Type of underwear worn and markers of testicular function among men attending a fertility center. Human Reproduction 2018; 33: 1749-1756)。
2000年から2017年の17年間(!)に不妊治療施設を受診した男性656人を、ゆったり下着(ボクサーパンツ)を履くグループ345人と、ぴっちり下着(ブリーフ)を履くグループ311人に分けて、精巣(睾丸)の機能への影響を検討しています。
精液検査の結果をみると、ゆったり下着のグループは、ぴっちり下着グループと比較して、精子濃度が25%、総精子数は17%、総運動精子数は33%も高かったそうです。測定した血液中のホルモンのうちFSH(卵胞刺激ホルモン)だけが、ゆったり下着のグループでぴっちり下着のグループに比べ低かったとしており、その他のホルモンには影響していませんでした。また、精子のDNA損傷率は下着のタイプによる違いはなかったそうです。
FSHは脳の下垂体から出ている精子を作る働きを調節しているホルモンです。精子を作る機能が低下すれば、なんとか回復させようとたくさん分泌されます(内分泌検査)。ぴっちり下着を履くことによって、精巣(睾丸)の温度が上昇し、精子を作る機能が障害される。ぴっちり下着のグループでFSHが上昇しているのは、精子を作る働きを維持するためであろうと推測しています。
下着をデカパンに変える。今日から自分でできることで、精子が作られる環境を改善できそうです。これからはこれまで以上に自信をもって皆さんにデカパンを履くことをおすすめします。

恵比寿つじクリニック 副院長 助川 玄

« »

男性不妊最新ニュースに戻る