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DNAが損傷していない質の良い精子を選別可能に!

DNAが損傷した精子の割合が多い精液ではELSBP1(epididymal sperm-binding protein 1)という蛋白が増加していることが分かっていましたが、このELSBP1に対する抗体を利用して質の良い精子を選別するという研究が欧州生殖医学会雑誌に掲載されました(Separating the chaff from the wheat: antibody-based removal of DNA-fragmented sperm. Human Reproduction 2023; 38: 204-215)。

133名の男性不妊患者の精液を用いて、①DNAが損傷した精子の割合が多い男性では、DNA損傷精子の割合が少ない男性と比較して精子ELSBP1が高いこと、②ELSBP1は精子頭部に位置すること、③磁気を帯びた微粒子を結合させたELSBP1抗体を使ってELSBP1(+)精子とELSBP1(-)精子を選別すると、ELSBP1(+)精子では重度から種々の程度のDNA損傷がみられたのに対し、ELSBP1(-)精子ではDNA損傷が低くかったことを明らかにしています。

DNAが損傷していない(質の良い)精子が使えれば,不妊治療の成績は向上するはずですが、抗体を使ってDNAが損傷していない精子を取り出す方法では駄目です(抗体がくっついた精子は治療に使えないため)。この研究では論文タイトルの「小麦(wheat)からもみ殻(chaff)を除く」の通り、抗体を使ってDNAが損傷した精子を取り除くと、DNAが損傷していない精子が残るということを明らかにしており、実際の不妊治療での応用が大いに期待されます。

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