男性不妊の恵比寿つじクリニック
男性不妊の恵比寿つじクリニック
メディア紹介

ZAKZAK 2013.10.10掲載、この時期気になるこの症状「男性不妊」

精子異常の原因 最も多い精索静脈瘤

 体外受精などの不妊治療の公費助成が見直され、2016年度から対象が「42歳まで」になる。何らかの不妊治療を受けている人は50万人とされるが、不妊の半分は男性に原因がある。男性側はとにかく精子検査を受けることが先決だ。

【週2回、半年頑張る】
 男性不妊専門の治療施設「恵比寿つじクリニック」(東京)の辻祐治院長が指摘する。
 「他国と比べて日本人は圧倒的に性交回数が少ない。一般的に、普通に性交があれば半年で約65%は妊娠する。最低週2回、半年たっても妊娠しなけれな、まず精液検査を薦めます」
 大もとの精子が元気でなければ始まらない。不妊治療の原則は夫婦同時の検査・治療。男性側に精子異常があれば、いくら体外受精や顕微授精を繰り返しても当然、成功率は低くなる。

【血液の逆流で障害】
 男性不妊の原因には、ED(勃起不全)や射精障害など、セックスの問題もある。だが、精子の異常には”数が少ない(乏精子症)” ”動きが悪い(精子無力症)”などがある。その原因の5割を占め、最も多いのが”精索(せいさく)静脈瘤(じょうみゃくりゅう)”という疾患だ。
 「血液が精巣から心臓へ戻る静脈の逆流防止弁の具合が悪く、血液が逆流してしまうのです。精巣が精子を作る適温は34〜35度。おなかの中の温かい血液が精巣へ逆流すると、元気な精子を作る働きが障害されると考えられています」
 弁の具合が悪いのは体質で、逆流は思春期の年代から始まるという。
 「逆流を起こした静脈は太く蛇行して、睾丸の上の部分がコブ状に腫れてくる。大半は痛みなどの自覚症状がないので、触らないと気づかない。大人になって不妊治療の際に、はじめて発見されるケースが多い」

【手術での改善率は75%】
 精索静脈瘤は大小を含めると男性の15%にみられるという。あっても子供を授かる人もおり、必ず精子異常を起こすとは限らない。
 治療対象は、子供を望んでいるのに妊娠しない精子異常のある人。治療は手術になる。
 「脚の付け根の鼠径(そけい)部を局所麻酔で2センチ切って、顕微鏡で逆流している静脈だけを糸でしばります。所要時間は2時間ぐらい。3ヵ月後に再検査して精子の精子の改善率は約75%です」
 病院によっては入院で行われるが、同院のような専門施設では日帰り手術が行われている。
 「日本人の精巣がんは多くないが、欧米では男性不妊の患者さんの1%に精巣がんが見つかると言われます。精巣がんの特徴は、押しても痛くない硬いシコリです」
 女性の乳がんの自己検診と同じで、男性もタマには股間の袋をタマを丹念に触ってみることが大切だ。

【精索静脈瘤の特徴】
★立った姿勢で腹に力を入れて陰のうを触ると、睾丸の上にコブ状の腫れができる
★コブは、体を横にすると潰れて分かりにくくなる
★コブは陰嚢の左側にできやすい(両側の場合もある)
★コブは痛みを伴わない(一部には鈍痛を感じる人がいる)
★コブを触ると、グニュグニュとした感触がある

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